牧仕ブログ

新しい牧師のカタチ〜会いに行く教会はともみんの挑戦物語〜

キリスト教牧師の平均年齢は70歳を超え、信者の平均年齢も60歳を超えます。今まで通りの方法だけで牧師として働くことも食べていくこともできないと本気で危機感を抱きました。現状を打破すべく、業界のあらゆる常識を疑い、新たな挑戦を始めました。それが会いに行く教会です。

この活動を始める前までは、教会として集まる場所を決め、そこに来てもらい、信者になってもらい、献金をしてもらうことで教会を運営することが牧師のやり方だと思っていました。教会に誘うため、駅前で500人ほど声をかけましたが反応がほとんどありませんでした。この方法は無理だと諦めました…

牧師として生きていくにはどうしたらいいのか死ぬほど悩み考え祈りました。

道行く人に声をかける以外に、人と出会う方法がわからなかったので、SNSに時間と労力を全フリしました。昔の友人数名から連絡をもらいました。クリスチャンや牧師になったの面白いから話を聞かせてほしいと言われました。

実際に友人に会いに行きました。皆、面白がって私の人生を聞いてくれました。この経験が会いに行く活動への確信を与えてくれました。その時の私は、普通の牧師であれば必ずしている礼拝会を開くことはせず、ただひたすらに人に会いに行くことだけをしていました。

活動を初めて半年くらいで300人ほどに会いに行きました。ほとんどがクリスチャン以外の方でした。それまで教会にいた10年でそんなに多くの人に会うことはありませんでした。牧師である自分をクリスチャン以外の人が必要としてくれたのは驚きでした。

会いに行く活動はどこにでも誰にでも“無料”で会いに行っていました。会いに行けば行くほどお金が財布の中から出ていきました。

吉野家でアルバイトをしたものを全額活動費として使っていました。活動は2018年の12月から始め、2021年の2月までアルバイトをしながら活動をしていました。現在の活動費はサポートをしてくださる方の支えと牧師として仕事をくださる方とに支えられて活動をしています。心から感謝します。

コロナ禍になり会いに行く活動の予定が軒並みキャンセルになったことがあります。その後、オンラインが認知されたこともあり、月間で100件を超える連絡をもらったこともありました。一日に10件近くオンラインで会いに行った日もありました。

建物を持たない教会としてのあり方は、キリスト教業界では懐疑的に捉えられていました。しかし、活動を続けているとありがたいことに応援してくださる方が増えました。

実は活動をしている中で生涯の伴侶との出会いもありました。この活動を心から尊敬し、応援してくれました。何なら手伝いたいと言ってくれました。今も活動を精神的に支えてくれているのは妻です。

会いに行った方の必要に応えて始めたことがあります。

ホームページ、オンライン教会、教会に行かないクリスチャンの集まり、YouTube、オンライン礼拝、葬儀、結婚式、引っ越しの手伝い、漫才、カウンセラー、電話などなど思い出せないものもあります。

会いに行って、話を聞く役割をすることが多くなりました。その中で自然と聴く力が養われました。いや、むしろ解決することが困難な問題を持っている人と出会う中で、聴くことしか出来なかったのです。「聴いてくれてありがとう」と言われ、聴くことでも力になることが出来ることを教えてもらいました。

出会う人の力になれる方法が少しわかってきました。一緒に時間を過ごしご飯を食べ一緒に泣くことをしたいと思うようになりました。そして、一緒に笑い合いたいです。

会いに行くためには、必要な人にどうにかして知ってもらう必要があります。

会いに行くキリスト教会はともみんの挑戦の物語です。

これからも必要な方に会いに行き続けます。イエスさま大好きとキリストの愛を叫び、出会った人を大切にし、魂の救いを願い活動をしていきます。

どうぞ応援よろしくお願いします。